生理検査
検査説明
心電図検査(安静時標準十二誘導心電図)
●心電図とは:
心臓は微弱な電気を発生しています。その発生する電気を横軸に時間、縦軸に電気の強さとして記録したものが心電図となります。
●心電図で何がわかるか:
心拍数は成人安静時では1分間に60~100回程度が正常心拍数とされます。動悸などの際にはそのリズムの乱れを心電図で計測し不整脈種類の鑑別、波形振幅の大きさや形の変化で、心肥大や狭心症、心筋梗塞等の鑑別診断がされます。
●検査に苦痛はないか:
検査自体に痛み等はありません。胸と手首足首にクリームを塗り、電極をつけるだけです。服装は足首が出せ、上半身は首元と胸が出せるような服装で来院していただきますと検査全体がスムーズに終了いたします。
超音波検査(エコー検査)
●超音波検査とは:
超音波検査とは、人間の耳には聞こえない音を利用して臓器などを映し出す検査です。 また臓器だけでなく血液の流れる様子を診ることもできます。胎児の成長観察にも使用されています。被爆の心配がないので繰り返し行うことができ、検査自体苦痛も伴いません。検査対象部位に超音波ゼリーを塗布します。このため検査部周囲の着衣は脱いでいただくことになります。
※超音波ゼリーは安全な規格のものを使用しています。
生理検査室で行われている超音波検査
腹部超音波検査(腹部エコーUS)
腎臓、肝臓、脾臓、胆嚢、膵臓、膀胱等を対象に検査します。
●どんな疾患がわかるのか:
代表的には胆石胆嚢炎、肝炎、肝硬変、膵炎、腎尿路結石、各臓器の悪性を含む腫瘍の存在、また消化管では虫垂炎や大腸憩室炎、腸閉塞、消化管穿孔など。腹部大動脈瘤など大血管の疾患がわかります。
●検査時注意点:
食事により見えにくくなる臓器がありますので検査前日夜8時以降と当日の朝は禁食です。お薬については担当医の指示を受けてください。
※以下の検査では食事の制限はありません
心臓超音波検査(心エコー検査 UCG)
●どんな疾患がわかるのか:
心エコー検査は心臓の内腔の大きさ、壁の厚さや動きに加えて、心臓の弁膜の状態や血液の流れを観察する検査です。心電図異常、心雑音がある場合、胸部X線異常、胸痛・息苦しいなどの自覚症状がある場合、心筋梗塞や弁の異常などの経過を観察する場合に行われます。
●検査時注意点
多少時間がかかりますので、トイレは済ませておいて下さい。検査時担当者の声に併せて息を吸ったり吐いたり止めたりしていただきます。なお足首を出して頂くため、パンティストッキングは御遠慮下さい。
甲状腺超音波検査
●どんな疾患がわかるのか
頚部の腫脹が認められ、また動悸や疲れやすい、汗が出る、手指が振えるなどの症状を伴う場合に検査が行われます。代表的疾患としてバセドウ病、慢性甲状腺炎(橋本病) 腺腫様甲状腺腫 濾胞腺腫 また悪性リンパ腫や甲状腺癌などが判定されます。
●検査時注意点
頚部から鎖骨付近までゼリーを塗り検査しますので、大きく首元が開ける状態の服装でご来院ください。またネックレス等は外していただき、髪の毛の長い方はゼリーが付着してしまいますので軽く束ねていただきます。
頚動脈超音波検査
●何がわかるのか?
肥頸動脈血管の壁(内膜中膜複合体)の厚さを計測、粥腫や血腫の存在による内腔の狭窄率を計測できます。また、血流速度の計測により、狭窄や閉塞の有無が確認されます。
●検査時注意点
枕を外して首を軽く伸展していただきゼリーを塗り検査いたします。痛みはありません。
下肢静脈血管エコー
●何がわかるのか?:
代表的にはエコノミークラス症候群が有名ですが、痛みを伴う下肢腫脹(むくみ)などの場合や、静脈瘤がある場合に深部静脈血栓の有無確認ができます。
軽い圧迫による血管径変化や息を止めていただいたり、また下腿を圧迫して血流の変化により血栓の存在を確認します。
●検査時注意点
ソケイ部から大腿、膝の後ろ側、ふくらはぎまでを検査いたしますので、ズボン等は脱いでいただき検査用の下着に着替えていただきます。症例により立位、座位で検査を行いますので疲れた時、気分が悪くなった時はすぐにお申し出ください。
脳波検査
脳の中では、絶えず微弱な信号(脳細胞の興奮)が発生しており、それを目に見えるように記録してどんな成分の波が、どの程度出現しているかを調べるのが脳波検査です。
検査は頭皮にクリームで電極というものを付けて横になっていただき、目を閉じて安静にしているだけです。(部分的に点滅する光を見たり、深呼吸していただくこともあります)
検査前日は電極の接着をよくするため、洗髪をしていただくと時間の節約にもなります。検査は約1時間かかりますので、時間前にトイレを済ませておくようお願いいたします。
●どんな時にこの検査をするのか
1.脳炎、脳腫瘍、血管障害などのとき
2.脳機能障害(代謝障害、低酸素症など)が疑われるとき
3.意識障害の程度、脳死の判定
4.てんかんとその近縁疾患などが疑われる場合
肺機能検査
肺機能検査とは、息を大きく吸ったり吐いたりしたり時の肺活量、1秒間にどの位勢いよく息を吐き出せるか(1秒率)等を測定することから、肺や気管支などの呼吸器系の状態(気管支の狭窄や、肺の運動制限の有無)を知ることができるので、気管支喘息、肺気腫、肺炎というような呼吸器疾患の程度の推定や診断ができる検査です。また、薬剤吸入前後の肺機能の比較を行うことから、改善率も求めることもできます。肺機能検査は患者さんの努力具合によって大きく検査値が変わってくるので、精一杯の努力が必要です。一生懸命やって初めて正常値にとどく程です。
誘発電位
ABR(聴性脳幹誘発電位)
耳から入った音は耳の奥の鼓膜をふるわせ、その信号が聴神経から聴覚野というところまで順番に伝わり、初めて「音」として感じます。その信号の伝わる時間を測定して、脳や聴覚に異常がないかを調べます。 検査自体は額と頭部、両耳に電極を付けて横になったままヘッドフォンから流れる音を聞くだけですので痛みはありません。(眠くなったら眠ってしまっても結構です) 検査時間は1時間ほどですが、途中で動けないため検査前にトイレを済ませておいて下さい。
●どんな時にこの検査をするのか
1.乳幼児の聴力を調べたいとき 2.難聴の鑑別 3.脳幹部腫瘍が疑われるとき 4.脳死の判定など
そのほかにも、脳の手術中における脳幹機能のモニタなどに利用されるときがあります。
神経伝達検査
●検査の目的:
手や足に弱い電気刺激を与えて、刺激の伝わる速さを測定し、神経障害の有無や程度、また部位を知ることができます。
●どのようなときに検査を行うか:
手足が麻痺する、しびれる、力が入りにくい、手足の筋肉が痩せてきた等の症状があり、神経麻痺が疑われる場合に行われます。
●検査の方法:
手足に記録用の電極を貼り付け、目的の神経を電気的に刺激します。徐々に刺激を上げていき、モニタ画面で波形をとらえます。この動作を同じ神経上の何ヶ所かで行います。
●ご注意
時間のかかる場合があります。トイレは済ませておいてください。
上肢の神経を検査する場合は肘の上まで、下肢の場合は膝の上まで出して頂ますので、検査の受け易い服装で御来院ください。
神経を電気的に刺激します。刺激の度合いは低周波マッサージ器ほどの非常に弱いものです。人によっては痛みを感じる場合があるかもしれませんが、体に害はありませんので、ご安心下さい。
血圧脈波検査(CAVI)
●何がわかるのか:
肥満、高血圧、高脂血症、糖尿病など動脈硬化性病変の存在が疑われる場合や既に脳血管疾患や狭心症、心筋梗塞などの既往のある患者様には定期的に行われます。歩行中に足の痛みやしびれにより支障がおこる場合(間欠性跛行)などでも行われます。四肢の血圧と左右上肢心電図、心音図を測定し動脈硬化の有無やその程度、血管年令の推定を行うことができます。
●検査時注意点:
両側上腕と下腿に血圧測定カフを装着します。また胸に心音マイクを装着いたしますので上腕下腿が出しやすくまた胸が開きやすい服装での来院をお願いいたします。



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